銀貨の誓い ~Memories of Young Days~
この物語こそは、まだ彼等が若き頃、二人の友情の証として二人の心の中に長く語り継がれてきた秘事であった。
気高く美しいセシルとウィリアムズの声が聞こえる。
それはお互いが思いと願いを分かち合い、遥かなる海の向こうに拡がる新天地への夢を語り合うことだった。
商家の嫡男として、そしてまた貴族の嫡男として、二人はお互いの記憶の中にそれぞれが生きて来たのである。
異なるお互いを胸に、志を共にした二人の少年達。
運命の待つ先には恐ろしい裏切りの闇が待ち受けるとは、この時若き二人は知るよしもなかった…。