誕生50周年記念 スーパードルフィー ベルサイユのばら 愛と夢の饗宴 記念メッセージ⋈1⋈ ~造形村メイクアーティスト~
半世紀もの長きにわたり、人々の胸を焦がし、愛に語られてきた二つの世界。 今年、ベルサイユのばらとボークスは共に誕生50周年を迎えます。
新商品の発売を記念して、商品の開発に携わったクリエイターから、隠れたこだわりや見どころをご紹介します。
前半は、造形村メイクアーティスト リーダー・Cieraへ、SDGrマリー・アントワネットたちのメイクにこめられた想いをインタビューしました。
造形村メイクアーティスト リーダー・Ciera(シエラ)記念インタビュー
聞き手:ドール企画室
<造形村メイクアーティスト紹介>
Ciera(シエラ)
造形村メイクアップチームのリーダー。
代表作は「想いでの街、原宿」SD女の子 リーゼロッテ Galerie de l’esprit 2021 秋冬Ver.など
─「ベルサイユのばら」の世界をスーパードルフィーのメイクで再現するときの基本のコンセプトは、どういったものですか?
「ボークス オリジナルキャラクターのスーパードルフィーはメイクを一からデザインしますが、キャラクターモデルは原作をしっかり研究します。
「3次元のスーパードルフィーとして表現するにあたり『キャラクターらしさ』を大切に目指しました。
何度読んでも素晴らしい『ベルサイユのばら』のときめきをスーパードルフィーで表現するために様々な工夫や挑戦をしています。
─ 第一作目から、本シリーズのスーパードルフィーはアイメイクや表情のつけかたがとても特徴的ですね。
キャラクター表現のために最も工夫した箇所はどこですか?
「キャラクター再現で最も工夫した点は「目元の印象」です。
ヘッドの造形だけでなく、さらにメイクで瞳を大きく印象付けるため、アイラインを大きく引いています。
「またカラーイラストの白く透き通るような肌色を表現するため、ピュアスキン ホワイトの素材の色だけでなく、全体的に紫や青、白など、一色だけでなく様々なグラデーションのシャドウを細かく全体的に乗せています。
─第一作目の「オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ」と、次回発売される「フランス衛兵隊Ver.」にはメイクの違いがあるのでしょうか?
「第一作目のSD16オスカルはマリー・アントワネットの護衛を務める近衛連隊長として、華やかな赤い色の軍服を着ていました。
父親の意志により、王家の軍隊 ジャルジェ家で男性として育てられたオスカルが、フランスの王妃マリー・アントワネットとフランスの行く末を案じつつ、自分自身の歩む道に悩んだ時期です。
様々な悩みと向き合いながら、軍人、そして男として生きる凛々しいオスカルをテーマにメイクをデザインしました。
「第二作目となる『フランス衛兵隊Ver.』のオスカルは、誰の意志でもなく自分自身の意志でフランス衛兵隊に異動したときの青い軍服姿です。
第一作目よりも更にきりっとした印象、王家と家族から離れて民衆のために生きると決めた、オスカルの強い意志を表現しました。
「そのため、目に対して眉がさらにぐっと近くなっています。
まぶたから眉の間はグラデーションで明暗をつけ、もともとの造形をより際立たせました。どの角度から見ても美しく成立するよう、造形の立体感に注意してメイクしています。
「鼻筋もすっきりと高くなるよう、目頭から鼻梁にかけてシャドウを入れました。
「また顔色が明るくなりすぎないように計算しつつ、目元にオレンジやレッドなど、ぱっと見には分からないくらいほんの少し、ポイントとなる色を置いています。唇にも口角の部分に濃い色を使っています。
「シャドウで肌の透明感を出しているので、レッドなどの明るい色がとても印象的に映えます。
─「SDGr マリー・アントワネット」はチークのハイライトなど、よりイラストレーション的な挑戦をしていますね。
「マリー・アントワネットのメイクはカラーイラストの華やかな色使いを常に意識してメイクをしました。
ハイライトのキラキラとした表現が印象的だったので、メイクでも再現したいと思いました。
「原作では瞳の中もハイライトでキラキラしていますが、スーパードルフィーはグラスアイですので、瞳を実際よりも煌めかせることはできません。でも、なんとかこの煌めきを再現できないかとメイクチームで工夫して… 原画イラストでも表現されている目元や顔周りのハイライトをメイクに取り入れたところ、これだ!となりました。
「ハイライトを際立たせるために、下地の色をしっかり入れています。
全体的にシャドウを乗せることでハイライトがより輝き、全身に宝石をまとったようなマリー・アントワネットにぴったりのメイクに仕上がりました。
「全体的に可愛らしいピンクメイクに見えますが、実はピンクそのものの色はあまり使っていません。
影の部分にブルーやブラウン、明るい部分にレッドのシャドウを入れることによって、混色の効果でピンク系の明るい顔色を表現しました。
「目元はしっかりとお化粧をしているイメージに。まぶたには、ほんのりアイシャドウを入れて、おしゃれな雰囲気になっています。
原画イラストでしっかりと巻き上がった上まつげが印象的ですが、スーパードルフィーでもキャラクターの再現上、上まつげが大切なポイントです。
「またキャラクターの表現として工夫した点ですが、角度によって表情が変わって見えるメイクにもご注目ください。
「長いまつげは角度によって、王族らしい高貴さと優しさがどちらも現れます。
上唇の山は少し広げて描き、余裕を持った表情にしました。見る角度によって、意思が強い表情や可愛らしい顔立ちに口元が変化します。
「個人的にも「ベルサイユのばら」はとても大きな存在で、もしかしたら子供のころに出会っていなかったら、メイクの道に進んでいなかったかもしれません。
「ベルばら」の歴史の中で、ボークスも50周年を一緒にお祝いできることを嬉しく思っています。
スーパードルフィー独自のメイク技術を結集させた「スーパードルフィー ベルサイユのばら」が、皆様の心にも響きますように願っています。
「スーパードルフィー ベルサイユのばら」をより深くお楽しみいただくために
スーパードルフィーのせかい Super Dollfie 20th Anniversary
扶桑社
スーパードルフィー ベルサイユのばら・第一作目が撮りおろしで特集されています。
「SD16 オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ」たちの素敵なページをぜひご覧ください!
さらに、巻末にはQLQL(クルクル)画像つき。
スマートフォンやタブレットQRコードで読み取ると、出演モデルの立ち姿を360°クルクル回してご覧いただけます。
明日はドレスアレンジをてがけたボークス・ドール企画室のインタビューをご紹介します。 どうぞお楽しみに!